第15回神奈川県高等学校アマチュア無線大会  (2004.12.12)
  ぜひ、一番下までご覧下さい。安藤君の部活紹介の記事があります。

2004年12月12日(日)、横浜市の東急東横線東白楽駅下車2分のところにある「神奈川県神奈川工業高校」において、「第15回神奈川県高等学校アマチュア無線大会」が開催されました。主催は、神奈川県の文化部の集まりである神奈川県高等学校文化連盟の中のアマチュア無線専門部です。

今年は司会を、神奈川県立横須賀工業高校3年生原奈津枝さん、そして開会宣言を、同じく神奈川県立横須賀工業高校2年生安藤洋介君が務めてくれました。
安藤君は、我々アマチュア無線専門部の生徒委員長でもあります。

はじめに2004年7月に行われた「高等学校アマチュア無線コンテスト」の表彰式が行われました。アマチュア無線のコンテストの表彰式ですので、入賞された茨城県の高校や、また一般の方も参加されました。続いて、昨年同様、講演会は行わず積極的に生徒の皆さんに語ってもらおうと、「報告」を多くしてみました。
まずは、「春合宿の報告」これにより、FOXハンティングを通してARDFの基本を学んだ様子が紹介されました。そして、夏のハムフェアに参加したことの報告がありました。昨年同様、「全国高等学校文化連盟アマチュア無線専門部設立準備会」の名で参加し、神奈川のみならず、秋田、埼玉、茨城、静岡の各県のアマチュア無線専門部の共同体で参加でき、横のつながりがおおいに持てたことが報告されました。そのあと、参加各高校のアマチュア無線部の様子の報告会がありました。今年も、相変わらず部員が少なく(3〜4名)苦労している部活が多く、でも、その中でもがんばって活動している様子が各高校から紹介されました。今回の報告では、茨城の総和工業高の生徒さんが、全国高等学校ARDF大会での参加の様子をプロジェクタを使って報告してくださいました。
ここで、午前の部はおひらきとなり、集合写真を撮って一時解散となりました。

午後の部は、13時より神奈川県立神奈川工業高校の10階の電気工作室へ場所を移動し工作にチャレンジしました。今回みんなで製作したのは、「LEDを使ったクリスマスリース」です。
この12月という季節にぴったりということで、今年はこれにチャレンジすることになりました。部品の調達は主に、横須賀工業高校の先生、生徒のグループが担当してくださいました。
そして神奈川県立横須賀工業高校1年生の岡達也君が解説役を務めてくれました。
今回は、基板を小さくしたため、ハンダづけには、多少手間取ってはいたものの、なんとか部品を取り付けました。
そして、そのあと、腕のみせどころは、LEDをどう配置するかです。
いかに、「キレイ」に見せるか。そこが勝負をなっているようでした。
約2時間後、全員が完成し有意義な工作会となりました。

若い層の、理科離れ、科学離れが叫ばれる昨今ですが、我々先にやっているものが、若い世代にとにかく「おもしろいものだよ」と、見せる姿勢が大切ではないでしょうか。
今後とも、若い世代の育成に全力を注ぎたいと考えております。
関係各方面の、御協力、御支援を、よろしくお願い申し上げます。

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さて、ここで、開会宣言をしてくれた我々の生徒委員長安藤君が、部活紹介の記事を書いてくれました。
ここに披露したいと思います。



神奈川県立横須賀工業高等学校電子研究部活動内容紹介
                        神奈川県立横須賀工業高等学校
                                2年 安藤洋介
 私たち、神奈川県立横須賀工業高等学校のアマチュア無線部、別名電子研究部では、ほとんど毎日活動していています。部活名にもあるとおりアマチュア無線もやっていますが、基本均には電子工作をやっている部活です。電子研究部と書いてありますが、研究はしていません。いろいろな電子工作をして楽しんでいる部活動です。これまでにいろいろな物を作ってきました。LEDの点滅回路から初めて、いろいろな物を作ってきました。先輩たちは、どっちかというとアマチュア無線のほうをやってきたらしいですが、私は電子工作に重点を置いていました。
 あ、いや、無線の免許だってちゃんと持ってますよ。でも、歴代の先輩たちみたいにそんなに無線はやっていませんでした。たまには私もやりますが。
 で、電子研究部の話ですが、私がこの部に入部して、一番作るのが大変だったものは、デジタル時計でした。マイコンなどを使わなく、普通のロジックICだけの組み合わせで作っていくものでした。
 今までは、少ない部品、少ない配線、少ない作成時間でちょっとしたLEDの点滅回路などを色々作ったりしていました。しかし、そろそろもっと大掛かりな電子工作をやってみたいと思い、デジタル時計の回路を見つけたので、早速作成に取り掛かりたいと思いました。たしか、1年の2学期のときくらいだったかな・・・?
 しかし、今まで以上に難しい回路図を見て、何がなにやら分からない部分がいくつも出てきました。分からない番号、分からない部品など、そして、迷路のような複雑な配線。
 で、まあ、それは先生や先輩に聞いて理解することができました。するとまた新たな問題が出てきました。何せ、たくさんの部品を使うデジタル時計です。足りない部品が数多くでてきました。ICだの、スイッチだの、7セグのLEDだのいろいろ。電子部品を買いにいくならもちろん秋葉原がいいですが、でも、いつでもすぐに行ってられる場所じゃないのでまずは部室にある部品から配置していくことにしました。
 抵抗などはもちろんありますので、それから配置していくことに。半田付けのやり方は、普通なら部品を基盤に通して、半田付けしてから余った部品の足を切りますが、私の場合は、数ミリ足を残すようにして先に足いを切ってから、半田付けをします。逆さにしたときに部品が抜けたりして大変ですが、そのほうが足が見えなくて見栄えがよいのです。
 その後は錫メッキ線で配線をしていきます。私はリード線は最悪の事態に陥るまでなら、どんな状況でも使いません。・・・なんて言いながらやがて大量に使ってしまいました。いや、基盤の広さはかなりあったんですよ。でも、先の先まで読んでいなかったので、結局リード線も大量に使うハメに・・・
 で、なんだかんだで部室に存在する部品の取り付けはすべて終わってしまいました。なので秋葉原に行ける日曜日まで作業を中断するしかありませんでした。
 そして日曜日になってから、早速秋葉原に出かけることにしました。さすが電気街秋葉原。どんなジャンルの電化製品、電子部品、ソフトウェア、ハードウェアでもすぐにそろってしまいます。なんていいながらまだ私は秋葉原のすべてを知っているわけではないのです。世界の電気街ですからね。ま、暇があったら秋葉原のすべてを見てみたいと思います。体カが必要ですが。
 まあそんなことはどうでもいいのです。今回は電子部品だけ買えればそれでいいのです。電子部品専門店まで行きました。買いたい部品をリストアップしてみたところ、かなりの数の部品があげられました。すべて本当にそろうのでしょうか?
 で、まあ『これ』と思われる部品を次々に買っていきました。でも、この日だけではまだ足りなかったのです。月曜日に部室に戻って、作成再開です。スイッチ、ICソケット、7セグのLEDなど、作業は効率よく進んでいきました。しかし、足りない部品があることに気づきました。
 何の部品が足りなかったのかは今となっては覚えていませんが、とにかく何かが足りなかったのです。
 で、また日曜日に秋葉原に行って、足りない部品を買いに行きました。そんなに数多くじゃないですよ。ほんのちょっとした忘れ物だけですよ。そのちょっとした忘れ物だけを買いに行くとだけでも大変な秋葉原。できれば行きたくないんですが・・・
 そしてまた月曜日に作成再開。今度はちゃんと部品はあるようです。ICソケットが多いので、配線が回路図以上の迷路になってしまい、誤配線の心配もしながら作業を続けていきました。そのICソケット周りのところで一番リード線を使ってしまいました。そして最後まで部品を取り付けていって、たぶん完成しました。
 誤配線してないでしょうか?早速電源を入れてみました。すると・・・
 LEDは点きました。しかし、様子がおかしいのです。どうおかしいのかというと、16秒待たないと10秒の桁に繰り上がらないのです。これは一体・・・?
 どうやらカウンタICを間違えたようです。74HC192カウンタを、74HC193カウンタにしてしまったからです。間違って使った74HC193は16進のカウンタIC。なので16秒待たないと10秒の桁に上がらなかったのです。一方74HC192は10進数のカウンタIC。こっちなら10秒でちゃんと10秒の桁に繰り上がってくれます。
 そこで、またICを探しに秋葉原に行くことにしました。これで3回目ですね。秋葉原はやっぱりちゃんとした計画が必要です。
 しかし、どこに行っても192のカウンタICは見つからないのです。何故ないのでしょうか?
 仕方がないので、今回は何も買わずに帰ることにしました。今回は高校生ものづくりコンテストに行ったついでだったので、交通費の心配はしなくてもいいのです。
 家に帰ってからインターネットで192を探してみることにしました。そもそもそんなものが実際にあるのか、心配になってきました。でも、調べたところあったので一安心です。
 それをどうやって手に入れるか、もうネット通販で買うしかないでしょうと思ったので、早速購入しました。
 2日後、家にやっと192が届きました。部品の表面を見てみると、たしかに192と書いてありました。早速完成すると思い、学校に行ける明日が楽しみでした。楽しみなわりにはずいぶん落ち着いて眠ることができましたが。
 次の日は早く起きて早く学校に行きました。あ、もちろん学校の門が開いている時間帯ですよ。そして193と192を変えて、電源を付けてみました。すると、今度は10秒でちゃんヒ10の位に繰り上がるようになりました。24時間表示デジタル時計が、ついに完成です!
 ちなみに完成までにかかった時間、半年以上・・・
 まあ、私はほかにやることがあって、忙しかったんですよ。でも半年はちょっと長すぎでしたね・・・
 でも、回路均な完成であって、実際には完成してないのです。
 7セグメントLEDの一部分が、なんだか光が弱いのです。電源を直につなげてみても、その部分だけ光が弱いのです。これはもう、部品自体の欠陥だと判断しました.また秋葉原に行って、同じ部品を買いにいかなくてはなりません。これで秋葉原に行くのは4回目です。
 それともうひとつ、調整用のスイッチを押した後に時々大幅に時間が飛んでしまったり、カウントが0に戻ったりとなんだか不安定です。配線をもうちょっとしっかりというふうに、時間があったらやってみようと思います.でも85%くらいの確率でやらないと思いますか・・・
 最初にも言いましたが、イライラ棒の話がちょっと出てきました。
 イライラ棒は毎年私の高校で、文化祭の出し物として使用されています。去年の文化祭も、もちろんイライラ棒を出しました。私がそのイライラ棒を始めてみたのはその時でした。
 そのイライラ棒を実際に設置して、自分でやってみました。ちなみにコースは3つあって、難易度が簡単なもの、普通、難しいというふうに分かれていました。でも、実際にやってみれば、一番簡単なコースでも相当難しいことがわかりました。その理由は、コースの形状にあったのです。
 文章だけでは分かりにくいですが、コースは下にある木の棒に、一本の金属の棒をぐにゃぐにゃに曲げたものをさして出来ているものです。固定されている場所は、その一ヶ所しかないのです。そして、手に持つ棒のほうは、銅線を輪の形にして、その間にコースを通していく、っていうものでした。
 コースを支えるところが下の一ヶ所しかないとなると、上の方は揺れてしまいます。スタートは下からなのですが、だんだんと難しくなっていきます。これがどこのコースでも起きるので、難易度が関係なくなってきます。
 そこで、どうしたらいいか。「新しく作ればいいじゃないか!」
 てなわけで、イライラ棒は、今年からまったく違ったコースを作っていきたいと思います。とは言っても、回路から何からすべてを作れるわけではないので、回路の部分だけは以前のものをそのまま使います。あくまで、新しくするのはコースだけですので。
 でも、回路の方ももう少しコンパクトにならないか、設置するときに、配線が多くてややこしい、、なんて思ったので、手ごろな大きさのケースを見つけて、その中に回路を収めることにしました。
 元の回路をメモして、いったん部品を外します。と言ってもリレーとか錫メッキ線をちょっと外しただけですが。そして今度はできるだけコンパクトになるように部品を配置しなおします。まあ、これは数分で終わりましたけどね。次に長すぎるコードや変な通し方のコードを直します。これも数分で終わりましたね。
 大変だったのは、回路を入れるケースの加工です。ミスしたときになる回転灯のコンセントや、その他配線類を通す穴や、スイッチの表面だけを出しておく穴を開けなければいけません。ドリルで穴を開けたくても、ケースがなかなか安定しなくて思うように穴が開きません。
 で、何とか穴を開けた後はやすりを使ってコンセントやスイッチ部分の穴を四角くしなくてはなりません。やすりを使うと、かなり音が響いてうるさいです。学校中に音が響いたかって思うくらい。
 何とか四角く加工できたーなんて思ってましたがねじを通す穴を忘れて再度大変な作業をすることに。で、何とか穴あけ作業は終わりました。腕がかなり疲れました、うん。
 で、まあケースに入る小型の木の板に基盤やコードを取り付け、うまくケースに収まるように慎重にしまいます。そのついでにケースの横に開けた穴にコードを通しておきます。これで回路部分は完成です.
 実際に動作テストをして見ます。以前の回路より配線がシンプルになったので迷うことなくできます。で、早速電源を入れてみます。電源装置のスイッチと、回転灯の電源と、イライラ棒の回路のスイッチの3ヶ所があります。通常はそのイライラ棒回路のスイッチだけを使います。ゲストの人が失敗した時になる回転灯とスピーカのリセット用です。残りは常時ONにしておきます。
 で、棒の部分に当たるコードとコースの部分に当たるコードを壊触させてみました。回転灯は動きました。
 それとは別に、コースも新しく作らなくてはなりません。本来のイライラ棒みたいに、2本のコースの間を、棒を通していくという風に本格的にしたいのです。手間がかかりますが、まだ文化祭までには相当の日があるので、まあ何とかなるでしょう。
 とは言ったものの、上下に2本線を張らなくてはならないので、その分材料が多くなって、費用がかかってしまいます。となると材料にどんな材質を使っていいのかがまた問題になってきます。それを先輩や先生などに相談していますが、いまだに材料が決まらずで、困っています。何にしたらいいんだ・・・?
 あとは、どんなコースにするかを決めます。分かれ道とかを作りすぎるとまた材料が増えすぎてしまうのでその分費用がかかってしまいますね。そこが一番悩むところです。どうなることやら。
 ・・・なわけで、いまだにイライラ棒は作成中です。
.・・・ということをうちの部活では行っています。部員が2年と1年の2人ですが、楽しくいろいろなことを日ごろからやっています。紹介した以外の電子工作とか、パソコンの修理とか、それはいろいろです。まあ、パソコンについては、ちょっと電源が故障しただけで、すぐに電源をとっかえただけであっさり直りましたが。
 今は夏休みです。毎日家でゴロゴロしているわけではなく、職員方に迷惑のかからない程度に活動して、さらに面白く、楽しい部活動にしていきたいと思っています。なんて思ってるけど、ほんとにそううまくいくことでしょうか。今年の夏は暑いし、雨はなかなか降らないし、もういつバテるのか分からない状題でこんなこと言っていいのでしょうか?
24時間表示デジタル時計


PICは一切使用していません。
ロジックICのみで製作しました。

時・分表示は赤のLED
秒表示は黄のLED

真ん中の秒ごとに点滅するLEDは青