★第3回全国生徒交流大会の様子(ハムフェア会場の会議室にて)。


 この原稿は、CQ出版社「CQhamradio」誌に投稿したものです。

 2007年の11月号の、「最新情報&コラム」として取り上げていただきました。(本誌は、P.84〜P.85)
 http://www.cqpub.co.jp/cqham/cqhamwww/2007/cq2007_11/index11.htm
 この場を借りて御礼申し上げます。



 ハムフェア初日の2007年8月25日(土)、東京ビッグサイト103・104会議室をお借りし午後の時間を利用して、今年も「第3回全国生徒交流大会」が行われました。
 昨年同様、我々の呼びかけが充分とは言えず、何名集まってくれるのかを心配しましたが、昨年の65名を上回る92名ものみなさんが集まってくれました。その中には、1アマの小6や、3アマの幼稚園年長組の参加者も居て、すごい盛り上がりに主催者一同感激してしまいました。また昨年同様、昨年・一昨年参加し、今年もこの雰囲気を味わいたいと高校を卒業したOB・OGの皆さんも10名近く参加してくれておおいに盛り上がりました。今年もまた、会議室に備え付けの椅子の数が足りず、床(カーペット)にみんなで座っての集会となりました。昨年同様、床に座るとますます親近感が湧いてきました。

 まず始めに、我々の会長である神奈川県立小田原城北工業高校の校長、長田利彦先生(JH1AYK)より、挨拶がありました。ご自身も中学生だった昭和40年代に開局された頃の話をされました。
次に、このハムフェアの直前にモンゴルのウランバートル郊外で行われた「第7回(2007) IARU第3地域ARDF選手権大会」に参加してきたばかりの、奈良県、奈良育英学園中学・高校の生徒さんによる報告が行われました。探索能力と体力を活かし、日本の大会とは勝手が違うことに戸惑いながらも、ジュニア女子が銅メダルを獲得した話。そしてまた、大会後は、モンゴル・中国・カザフスタン・ロシア・韓国の若い仲間と言葉の壁を越えて友好の輪を広げたことなども紹介され、大きな拍手を受けていました。  このあと、各校、自分の学校の活動報告を行いました。
 今回の活動報告でも、昨年同様、パワーポイントを使用してプレゼンテーションをする学校が多く、さすが情報化社会に育った生徒たちが多いと感じました。
 コンテストに命をかけて、部員全員で取り組んでいる学校や、電子工作を通してのものづくり、特にロボット作りを頑張っている学校。ここは、夏休み中に部員は必ず何かひとつ作ってそれを文化祭で展示発表することにしているとのことでした。  様々な学校の紹介がありましたが、「交信」「コンテスト」「ARDF(FOXハンティング)」「電子工作」「パソコン」と言ったところが柱になっているようです。
 特に「パソコン」では、アマチュア無線をやるための道具としての使い方を実践している学校が増えているようで、コンテストではかなり多く活用し、すでに大学生並みに使用しているところの発表もありました。
 また、多くの学校が自分の学校の年間活動を紹介していました。ここでは、ある高校の年間活動をご紹介します。


4月 部活オリエンテーション ALLJAコンテスト 下野の国ARDF競技大会
 5月 群馬県ARDF競技大会
 6月 文化祭へ参加(展示発表、公開運用)
 7月 6m and down高校コンテスト参加  茨城県ARDF競技大会
     高校コンテスト参加 全国高校ARDF競技大会参加
 8月 フィールドデーコンテスト ハムフェア出展 全国生徒交流大会参加
 9月 このあとのコンテストへ向け、アンテナ整備・機材確認・技術向上
10月 全市全郡コンテスト 茨城県高文連ARDF競技大会
11月 茨城県高文連無線技術競技会
12月〜3月は、大きなコンテストはオフなので、
    各自ローカルコンテスト参加・各自で電子工作やパソコンで実験
  さらに、アンテナ製作や無線技術向上(CW、ZLOG、無線機の使い方)


また、例年同様、今回も、部員数の大きな違いを感じた生徒もいました。いわゆる中・高一貫校などですばらしい指導者先生のいらっしゃるところは、部員数が20名から40名というところもあるかと思えば、特に公立高校では、熱心な指導者先生が「異動」により、学校を離れてしまうと、もう部活として成り立たなくなってしまい、現状として細々となんとか数名で活動しているという声も聞かれました。
しかし、今回も、先述の井上君が発言した「独立ハム」も多く、なんとか、今後も継続的に支援の手を差し伸べられないものかと感じました。


 そして交流大会後半は、いつものように「大ビンゴ大会」を行いました。
 今回は、賞品を多く用意し、みんなに満足していただけました。また、今年も、飛び入りでの賞品寄付もありました。この場をお借りし心より御礼申し上げます。「大ビンゴ大会」は、例によっておおいにおおいに盛り上がりすべての生徒たちに賞品が行った後、今年はさらに「じゃんけん大会」も用意され、大きな熊のぬいぐるみをもじゃんけんに強いYLがゲットしました。このあと集合写真を撮ってお開きとなりました。

解散後、「楽しかった。」「他校の様子がわかった。」との多くの声が聴かれました。そして、今年も、いわゆる「独立ハム」の生徒から、「ここに来るとほっとする。」との声もいただきました。ほんとうに、この声には、開催して良かったと心から思えるものでした。

 もともと、この我々の設立準備会は、「点在するアマチュア無線に興味を持つ生徒たちをなんとかしよう」というところからスタートしました。全国高等学校文化連盟アマチュア無線専門部設立準備会と名乗っていますが、もちろん、高校生以下の中学生・小学生も応援しています。  そして「点在」してアマチュア無線をしている「独立ハム」本人から私はよくメールをもらいます。我々、「アマチュア無線の先輩達」と言われる者は、もっともっと、運用や楽しさを公開して、若い層に「とにかく見てもらう」ことが重要だと感じているしだいです。

 御意見、御質問等、ございましたら、遠慮なくメールをいただければ幸いです。
 ご精読、誠にありがとうございました。

masayuki@ishitani.com ji1tjj@jarl.com

参加校
神奈川県
県立神奈川工業高校、県立横須賀工業高校、県立平塚江南高校
藤嶺学園藤沢高校、三浦学苑三浦高校、県立神奈川総合高校
 横浜市立中川西中学校、横浜市立中川西小学校

埼玉県
浦和ルーテル学院中学校

茨城県
茗溪学園中学・高校、県立総和工業高校、県立日立工業高校

東京都
城北学園中学・高校、都立小金井工業高校、渋谷教育学園渋谷高校
  和光学園中学校、立川市立第六中学校、世田谷区立桜丘小学校

三重県
松阪市立花岡幼稚園、松阪市立第五小学校、

兵庫県
県立尼崎工業高校

奈良県
奈良育英学園中学・高校


全国高等学校文化連盟アマチュア無線専門部設立準備会ホームページ
 http://www.ishitani.com/zenkok-ama/
OMさんたちからご寄付いただいたリグをJQ1YKMとして登録し、
若いみなさんにJQ1YKMの構成員となっていただいて貸し出すことを始めました
ぜひ、ホームページを御一見ください。
また、OMのみなさん、若いみなさんにこのことをご伝達ください。



一昨年(第1回全国生徒交流大会)の様子
CQ出版社 CQ ham Radio誌 2005年10月号 P.162−163
昨年(第2回全国生徒交流大会)の様子
CQ出版社 CQ ham Radio誌 2006年11月号 P.91−93

藤田君の学校紹介の様子
CQ出版社 CQ ham Radio誌 2007年5月号 P.36−40
藤田君のALL JAコンテスト参加記
CQ出版社 CQ ham Radio誌 2007年7月号 P.94−97